【読書・レビュー】 はやげん!はやよみ源氏物語

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コロナ巣ごもり状態でヒマすぎて、
Amazon Prime動画ばかりの毎日。

(宅建試験も合格して完全に気が抜けています)

何かよくわからない後ろめたさを感じたので、
本を読んでみようと思い立った。

昔から気になっていた「源氏物語」についに手を出そうと、
本屋で原文や現代語訳版をパラ見したけど、
意味が分からない!

よく考えたら、
大学センター試験の「古文」も読めなかったから、
今読んでも理解できるはずがない。

ということで、
ここは漫画から入ろう!と思い、
「はやげん!はやよみ源氏物語」を購入したので、
感想を共有したい。

そもそも「源氏物語」って?

約千年前に紫式部(むらさき しきぶ)によって創られた長編小説。

絶世の美男子である光源氏(ひかるげんじ)の一生と
その一族たちの人生を、
約70年あまりの年月を通して描いた長編ストーリー。

小説なのでフィクションだと思うが、
その物語の中に当時の恋愛模様や文化、
貴族社会の栄華と苦悩などが巧みに表現されていて、
世界的にも最高の文学として評されているらしい。

「源氏物語」について改めて調べてみて、
世界からも評される日本が誇る文学が存在するのに、
内容さえよく分かっていない現状が恥ずかしいなと思った。

(でもまぁ、文化って他国だから興味を示すような気もするけど、、)

【はやげん!】 特徴①  「分かりやすい」  

著者自身がこの漫画を描くにあたって、
分かりやすさを重視しており、

・「源氏物語」全話をよんだつもりになりたい人
・興味はあるけど長くて難しいのでくじけそうな人
・〈古典〉という文字を見るだけで寝てしまうという人

に向けて読みやすくまとめた作品であると述べています。

一つの物語が1~2ページで簡略的に
まとめられているので、
1時間くらいでサクッと読めました。

実際の源氏物語は54帖からなる壮大なストーリーなので、
さすがに詳細に理解することは出来ないけど、
簡単な概要を知るキッカケとしてはオススメできます。

また、
ギャグテイストも盛り込んだりと、
源氏物語をコミカルに描いているので、
「古文」に苦手意識を持っている人にも
読みやすい内容になっています。


また、
エロティックな表現は極力控えているので、
「学習マンガ」として学生の方に薦めるのもアリですね。

※性的表現はソフトではありますが、
気になる方は中学生以上の学生に薦めてください。
(個人的には小学生でも大丈夫だと思うけど)

※ちなみに「はやげん!はやよみ源氏物語」は全1巻になります。


はやげん! ~はやよみ源氏物語~ (ウィングス・コミックス)

【はやげん!】 特徴②  「登場人物を覚えやすい」

源氏物語には約500名近くの人物が登場するらしく、
中には、
出世や結婚、社会的な立場の変化によって
呼び名が変わる人も多いらしい。

しかも、
原文では呼び名の変更について、
特に説明もなくストーリーが展開することもザラで、
読者は文脈などから人物を判断する必要があるらしい。

そういう作品を原文から読み始めるってなると、
そりゃあくじけるよな。

そこんとこ考えると、
主要なキャラクターを漫画でおさえておけば、、
今後もっと詳しい本を読む際のハードルは下げられる。

「はやげん」では、
登場人物の姿を今風のポップな絵柄で表現している。


文章だけで登場人物全員覚えるのも厳しいので、
入門として漫画を活用することで、
登場人物をイメージづけることができる。

”三省堂「源氏物語ハンドブック」”より参照

こういう昔の絵巻みたいなもので、
登場人物をイメージするの難しいよね💦
正直、みんな同じ顔にしか見えない(笑)

【はやげん!】 惜しい点

貴族間の階級が分かりづらかった

源氏物語は貴族の生活を軸に、
ストーリーが展開されていく感じなんだけど、
「はやげん!」ではそれぞれのキャラクターの
政治的な上下関係が分かりづらかった。

この辺は物語を深く理解するうえで
重要な感じもしたんだが。

誰をどこに嫁入りさせる、
みたいな場面で「何故その選択をしたんだろう?」って、
考察するのも作品の楽しみ方とも思えるので。

ロケーションがイメージしづらかった。

「はやげん!」を読んでいると、
よく「二条院」「六条院」などのおそらく建物を示すであろう
名詞がでてくるんだけど、
実際に各建物がどのくらい離れているのか?
都(みやこ)ではどの辺に位置するのか?
などが全然分からなかった。

個人的にはそれぞれの登場人物が
どの辺に住んでいたのか?
光源氏がさまざまな女性に会いに
どのような行動をしていたのか?
などを想像してみたかったので、
簡単な地図は欲しかったな。

源氏物語って昼ドラ的な要素もあるから、
浮気現場の確認とかしてみたい。

「和歌」は割愛

源氏物語には800首弱の「和歌」が
ストーリーの中に織り込まれているんだけど、
「はやげん!」では全て割愛。

個人的には「和歌」の中に、
それぞれの登場人物の心理描写が
色濃く反映されているんじゃないか?
と思っていたので、
この点に触れられていないのは残念だった。

「平安時代の貴族社会では、
男性が歌や文(手紙)を贈り、
女性に好意を伝えた」と注釈があったので、
和歌の紹介と解釈は読んでみたかった。

まとめ

巻数も1冊と、
1時間もあれば読める内容なので、
まずは全体図をつかむという意味で読んでみることを
オススメします。

「惜しい点」を3点あげましたが、
そもそも54帖もある長編小説を簡略的に1冊にまとめた内容なので、
その辺りは限界があるかな。

逆に、
それだけ「不足感」を感じたってことは、
それだけ「源氏物語に興味をもてた」とも解釈できる。

次はもう少し詳細な
「源氏物語」関連本を探してみようと思う。


ちなみに、
次に読んでみたいのはこの本👇👇👇

ネットの口コミも評価が高くて、
「マンガ版源氏物語の金字塔」的作品らしい。

完全版が全10巻で、
原点に沿ってストーリー展開されている。

「はやげん!」よりも詳細に
源氏物語について深く学べるマンガらしい。







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